活動報告

議事録:安全な場作りについて(2021.12/4)

喜多:そろそろ三年目になりますね~この会も。

田島:そうですね~!はやいですね。

喜多:患者さんにある劣位性のこと、安全な場作りについてが今日のテーマですね。前者は僕が喋りたいことたくさんあるので、後者からいきましょう。

田島:劣位性についてそんなに話したいのですね笑。

喜多:聞きたいことがたくさんあります、教えて~!です。

田島:安全な場づくりについても色々と話さないといけないテーマですもんね。

遠山:イベントとしてするのか、運営のなかで決めていくのかというところですかね。

田島:当事者研究やるときの安全な場作りってイメージですよね?

遠山:人を呼んでやっていくなかの安全な場作り…ですかね。

喜多:当事者研究が一番危なくて、それが安全さを担保できると、他のイベントも大丈夫じゃないかな~と思ってます。今日も熊倉先生の文章を読んでいて、参加する医療者も話す対象となる患者さんにも安全な場であるといいよね。

楠田:ある会で、「結局何のためにやってるのか、何を目的にしているのかを見失わなければ、言葉なんてどうでもいいのよ。」ということを言われて、あと、「内部で確執みたいなことが起こらないようにしなければいけないよ。」ってことも言われて。そこから「誰の声を大事にしているのか」を共通認識にしていればいいのかなって思いました。

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喜多:今作ってるルールって何だっけ?

楠田:ありました!

1.個人情報を漏らさない

2.悩みや困りごとを無理に話さない

3.一方的に解決策を提示しない

4.言いっぱなし聞きっぱなしを大切にする

5.攻撃的な言葉を使わない

田島:記憶に残ってるのは「優位性の自覚みたい」のが話に挙がってた気がするんですよね。いわゆるセラピストって優位的な立場であるし、対象者との関係性を考えたときに…熊倉先生の話にも繋がっていくことと思うのですが、優位性のあるポジションである自覚を何らか持っているということがひとつの倫理観になっていくと思うんですよね。そういうところが曖昧になって生じる事件があったりしていて。「優位性と劣位性に自覚的になろう」という場でもあると思うのですよね、当事者研究っていうものが。それがルールとしても大事になってくると思うんですよね。無自覚であるまま話すことがリスクと思うんですよね。

喜多:すごいしっくりきます。

田島:ピンとこない人にも分かるように説明するのが大事なんでしょうけどね。

喜多:明確にぴぴっ!とか指摘できるようなものでもなくて、だからこそ明示する必要があるのかな、と思います。とりあえず、6として入れましょうか。

6.自分にある優位性を自覚するようにする

喜多:あと、起こらないにこしたことはないんですけど、何かあったときに救済措置…というか道を作るというか…欲しいですよね。

田島:嫌なものを嫌と言える、と言う感じですかね。ネガティブなことって言いづらいですもんね、気を悪くするんじゃないか、とか、我慢すれば丸く収まるし、みたいな感じに考えちゃいますしね。

田島:良いこと言って他者を結果的に抑圧する、みたいな形で優位性を示してしまうことはありますよね。それを指摘することって大事ですよね。

喜多:「優位性を自覚する」のなかにそのような意図が含まれていればいいのか~

田島:「劣位的な立場にある人の言葉を大切にする」を入れておくと良いのかもしれませんね。

7.劣位的な立場にある人の言葉を大切にする

まとめ

1.個人情報を漏らさない

2.悩みや困りごとを無理に話さない

3.一方的に解決策を提示しない

4.言いっぱなし聞きっぱなしを大切にする

5.攻撃的な言葉を使わない

6.自分にある優位性を自覚するようにする

7.劣位的な立場にある人の言葉を大切にする

遠山:これだと、男性性に悩んでる人が話づらいんじゃないかな?

喜多:マジョリティ性に悩むってこと?

平石:遠山さんの問いが出るまでその視点なかったんですけど、そうだな、と。自分が考えてたのが、会社のなかで管理職として働く中で、スタッフの弱い部分とかをなんとかしていきたい!って何とも言えないモヤモヤ感もあるので。マジョリティのなかにあるモヤモヤ感もあるんじゃないかなぁ、その人たちも含めて、そういう話も出来るといいんじゃないかなぁと思いますね。

田島:単純じゃないって話もありますよね。実際、そう感じますよね、優位性のなかにある劣位性とか反転しやすいところがあったりしますよね。男性性の優位性ということを考えてみると、与えられているプレッシャーみたいなものとかあったりしますよね。経済的に優位な立場にあるということは働かなければならないという意味もあるわけですから。表と裏が存在しているというところもありますから。支配性みたいなポジションに立ちたくないけど立たざる得ない人もいるでしょうし。そういうことも含めて考えたいですね。

平石:劣位的と限らずに、あらゆる立場、にしてみるといいのかもしれないのかも。いや、そうすると抑圧的な言葉って増えてくるのですかね。

田島:そういう話をしていると、劣位性のある女性からすると不満が置かれてくる…ということもあったりして。なので、優位な立場と劣位的な立場があることを意識しつつ、自覚しつつ。

喜多:あらゆる立場、が良さそうですね。

まとめ

1.個人情報を漏らさない

2.悩みや困りごとを無理に話さない

3.一方的に解決策を提示しない

4.言いっぱなし聞きっぱなしを大切にする

5.攻撃的な言葉を使わない

6.自分にある優位性を自覚するようにする

7.あらゆる立場にある人の言葉を大切にする

田島:どんどん改変していっていいわけですもんね。ひとまず作って、変えていく感じで。

喜多:とりあえず、暫定的に、これでいきましょうか。

喜多:医療者と患者さんの優位性、劣位性みたいなテーマって何を勉強すればいいんですかね?領域というか。

田島:医療社会学では古くから議論されていますね。学会でいえば、保健医療会学会や福祉社会学会というものがありますね。

喜多:ありがとうございます。勉強します!